現代の葬儀事情

荷物を運ぶ男女

幼い頃に祖父母に連れられて、ご先祖様のお墓掃除やお参りの記憶がある方も多いのでしょう。それぞれに思い出はあると思いますが、現在のお墓や墓地は大きな変化の中にあるようです。特に大都市では深刻な墓地不足が問題になっています。日本の高度成長期時代に地方から都会に就職して、そのまま流入した世代が、60代70代になり先祖代々のお墓のある地元よりも自分の住んでるところにお墓を求め出しのです。都会ではお墓を建てる土地不足や、核家族化の進行で樹木葬や遺骨を海や山へ撒く「散骨」を希望する人が増えています。マスコミで取り上げられる事も多くなり、子供や孫に迷惑かけたくない等の理由から今はあまり抵抗なく行う人が多いのが実状です。

家系が途絶えてしまい、お墓を継承する子孫がいなくなったお墓を「無縁墓」とよびます。古いお寺などへ行くと無縁墓となった墓を一か所にまとめて無縁墓として祀ってあるのを見ます。建立の年月日彫刻を読むと百年以上前に建立されたものが多くあり、無縁墓になるまでに何世代も関わってきた事が想像できます。しかし、戦後、無縁墓へ急速に進んだのです。その理由の一つに「核家族化」があると考えます。戦後の新憲法により家族制度が無くなり家に縛られていた人が家から解放されたからです。しかし、結果的には一族で一つのお墓から一世帯で一墓、ひいては一個人で一墓という現象も起きています。このような現代の家族背景が無縁墓を増やし続けているのかもしれません。